障害年金の診断書を作成するには?

病気やケガで心身に障害を受け、普段の生活や仕事に支障がでた場合、若い人でも受け取れるのが障害年金です。

加入している年金制度や年齢によって、制度は異なります。障害年金を受け取るには、受診している医療機関の主治医に依頼し、作成してもらった診断書が必要となります。では、診断書を書いてもらうには、どのような手続きをしていったらよいのでしょうか。

また、診断書を出せば、必ず年金が受け取れるのでしょうか。

障害年金の診断書とは?

わたしたちが一般的に医療機関で出してもらう診断書の様式には、大きく分けて2種類あります。ひとつは、風邪をひいたり交通事故に遭った時に医師に書いてもらい、学校や会社に提出する医療機関独自の診断書様式です。

記載する項目に大きな指定がなく、住所・氏名など基本情報以外は、自由に内容を決められるものとなっています。もう一つは、入院保険などの請求などで使用する、指定された様式の診断書です。こちらは、病名や既往歴・入院期間・手術の内容など、記入を必要とする項目があらかじめ細かく指定されているのが大きな特徴です。

障害年金の申請に必要な診断書は、どちらかと言うと後者にあてはまると言えるでしょう。障害年金の診断書には、初診時からの受診の状況や身体の障害の程度を正確に把握できる様に、非常に細かく項目設定がなされています。

診断書の作成方法

まず自分が障害年金の受給資格があるかを確認します。近くの年金事務所の窓口に出向き、「受診状況証明書」や「病歴・就労状況等申立書」の用紙を受け取ります。前者は医療機関で記入してもらい、後者は自分で記入します。

この二つの書類を提出し、障害認定日の確認や必要な書類の案内を受けます。この時はじめて障害年金の診断書の様式が手に入るのです。障害と言っても目や呼吸器・循環器など障害のある場所によって8種類もの診断書様式があり、それぞれ内容が異なるので、どの様式に該当するのか、窓口で案内を受けます。

次にかかりつけの医療機関に様式を提出して記入を依頼するのですが、ただ用紙を渡すだけでなく、診断書の記入に際して各種検査や理学療法士による身体の計測が必要になる場合があるので、診察を受け、医師に直接相談してから依頼するのがいいでしょう。

診断書の費用は、自分で負担しなくてはなりません。医療機関によって値段設定が異なり、安くても5000円ほど、高いと10000円を超える場合もあります。

事前に医療機関に電話していくらかかるかを確認してから様式を持って行くとよいでしょう。

診断書の提出先・手続きについて

診断書が完成したら、年金請求書に必要書類と一緒に提出して手続きをします。必要書類は年金事務所の窓口でひとつひとつ確認しておくとよいでしょう。ここで頭に入れておきたいのは、診断書が完成するまでの期間です。

医療機関によっても大きく違い、早いところは2週間ほどで完成しますが遅いと2ヶ月近くかかる場合もあります。年金事務所で手続きをしてから審査結果のお知らせが届くまでに3ヶ月から3ヶ月半かかりますから、最初に年金事務所に出向いてから審査結果までに半年ほどかかる場合もあります。

障害年金の請求手続きをする場合には、期間に余裕を持って早めに準備に入ったほうがよいでしょう。

診断書に関する注意点

医療機関で診断書を受け取ったら、その場で一度内容を目で見て確認して下さい。内容の不備がある可能性があるからです。記載漏れや訂正印の漏れなど不備があった場合、年金事務所の窓口で受け取ってもらえない可能性もあります。

二度手間になるのを避けるために不備を見つけたらすぐ医療機関の窓口に戻って、修正を依頼しましょう。障害年金にはその障害の程度に応じて等級があり、この等級によって受給される金額が決まっています。等級の判定は診断書の内容と、「国民年金・厚生年金保険障害認定基準」を照らし合わせて行われます。

つまり、診断書の内容によって、受給される年金の金額が変わってきたり、受給されるかどうかの判定が変わってくるという事なのです。診断書の内容はできる限り詳細かつ具体的に記載されていることが必要とされます。依頼に行った時にはできるだけ現在の生活や仕事に支障がでて困っている状況を医師に訴えかけ、理解してもらう必要があるのです。

医師はカルテを基に診断書を作成しますが、これは大変面倒な作業で過去の記録をひっぱり出す作業には時間と労力を要します。可能なら初診日から受診日や、普段の生活で困っていることをメモなどにまとめておいて、診察時に診断書の様式とともに提出するのもよいでしょう。

情報量が多い方が、審査時に適切な判断がされる確率が高いですし、診断書の作成期間の短縮化に繋がると言えます。また医師によっては、若い医師など経験が浅く、診断書の記入にもなれていない医師がいます。医師は治療に関する専門家ではあるものの年金制度の専門家ではありません。

書きなれている医師は適切な審査がされる様にわかりやすく書くノウハウがあります。診断書を依頼する医師も慎重に選んだ方がいいのです。最近ではこの年金診断書の作成を、法律の専門家である弁護士にアドバイスしてもらいながら進める人も少なくありません。

適切な診断書を書いてもらうことが、正しい年金受給を受けるための唯一の方法なのです。

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認定結果が来たら…

認定結果により年金が不支給となってしまったり、自分が思っていたより年金の受給額が少ない等級になるなど審査結果に納得がいかない場合、不服申し立てをすることができます。審査請求書を年金事務所に提出して再度審査をお願いするというものです。

それほど高い可能性ではないですが、審査の結果では等級が変更される事もあります。不支給になる理由として多いのは初診日が特定できていなかったり、診断書の内容で障害の程度が軽く見られている等の理由があるのですが、再度医療機関に診断書の依頼をして、書き直してもらう事で内容が変わり、障害の程度が重くなれば再び申請することで等級が変わる可能性があるのです。

不支給になってもまだ希望はあるのです。病気やけがが原因で自分の身体に障害があり、以前の生活ができなくなる状態はとてもつらく、精神的にもつらい日々が続きます。これらの制度を活用して、少しでも高い等級を勝ち取ることで、ふたたび笑顔を取り戻しましょう。